テストサーバーの設定

WebブラウザからNexacroアプリを実行するには、実行環境が必要です。別の実行環境を構築しなくてもnexacro studioでWindows NRE、エミュレータ、ローカルWebサーバーでテストすることができます。

Nexacroアプリの動作だけでなく、実際のデータを検索して保存するデータトランザクションまでテストするためには、WAS(Web Application Server)を設定する必要があります。そのため、WASをインストールするためのJDKインストールとApache Tomcatの設定について説明します。

Apache Tomcatは、下記のような違いがあります。使用する目的に合わせて選択してください。


ローカルWebサーバー

Apache Tomcat

インストールファイル

なし

(nexacro studioのインストールに包む)

インストールファイルの提供

(バイナリソースから取得して、直接バッチファイルを実行させることもあります。)

JDKインストール

不要

JDKのインストール後に使用可能

Context設定

なし

(GenerateフォルダがWebサーバーrootとして指定)

定められた手順に従って、コンテキストを追加したり、warファイルをデプロイしてコンテキストを作成

X-API支援

使用不可

使用可能

(別途設定)

ローカルWebサーバーは、nexacro studioの実行中にのみ使用することができます。nexacro studioを実行せずに、アプリをテストするには、直接WebサーバーやWASをインストールする必要があります。

この章で説明する各サービスの問題や、詳細な使用方法については、該当製品のプロジェクトサイトを参照してください。

ローカルWebサーバーを使用

nexacro studioインストール後、デフォルトオプションはローカルWebサーバーを使用するように設定されます。ローカルWebサーバーを使用する場合には、別の設定なしにnexacro studioで「Launch」または「Quick View」実行時にWebブラウザを選択した場合にはローカルのWebサーバーが自動的に実行され、nexacro studioを終了すると、自動的にローカルWebサーバーも終了します。

ローカルWebサーバーの実行時にサーバーから出力されるメッセージは、nexacro studioのOutputウィンドウで確認することができます。

WASの使用

JDK(Java SE Development Kit)

WASはTomcat、Jetty、Winstoneのように無料で公開されたもの、もしくは商用製品を使用することができます。ここではTomcatを使用することを前提に説明します。

ダウンロード

無料のJDKは下記のサイトでダウンロードすることができます。

https://openjdk.java.net/

JDKのバージョンによって、インストールと設定内容が異なる場合があります。

JDKやTomcatのインストールファイルは、Windowsを使用する場合は、32ビットと64ビットのインストールファイルを提供します。

OSバージョンの確認は、下記のリンクを参照してください。

http://support.microsoft.com/kb/958406/ja

インストールの確認

ダウンロードしたインストールファイルを実行すると、自動的に必要な環境設定とインストールを行います。インストールが完了すると、コマンドウィンドウで、正常にインストールされたことを確認します。

java -version

Apache Tomcat

NexacroアプリをWebブラウザで動作するようにするには、Webサーバー環境を作成する必要があります。Apache Tomcatは、簡単なインストールだけで、このような環境を作ることができます。

ダウンロード

下記のサイトで実行環境に合わせてTomcatをダウンロードすることができます。

http://tomcat.apache.org

Tomcatは、圧縮されたバイナリファイルをダウンロードして直接実行したり、別々に提供されるインストールファイルを使用することができます。ここでは、インストールファイルでインストールするようにします。

ダウンロードしたファイルを実行すると、インストールウィザードが必要な設定プロセスを進め、JREパスも自動的に認識して処理します。

この章では、apache-tomcat-8.5.23.exeファイルをダウンロードして使用しました。該当プロジェクトの更新により、一部の内容が変更されることがあります。

インストールの確認

インストールが完了したら、Windowsサービスとして登録され、自動的にサーバーを実行します。下段のトレイで右クリックしてコンテキストメニューを確認すると、サービスの状態情報を確認するか、他の設定を行うことができます。

Webブラウザでローカルアドレスに設定されたURLの値を入力して、通常のインストールかどうかを確認します。

http://localhost:8080

コンテキストの設定

Tomcatで必要な情報を示すためには、コンテキストを追加する必要があります。コンテキストを追加する方法はいくつかありますが、この章では、コンテキストファイルを生成して、任意のフォルダに設定する方法を説明します。

新しいファイルを追加または変更するためにOSの設定による管理者権限が必要となります。

コンテキストファイルの生成

webappsの設定方法は、指定されたパスのみを使用する制約があります。例えば、WindowsのDドライブに指定されたフォルダを使用するには、外部コンテキストの追加方法を使用します。

Tomcatのインストール·パスの下に指定されたフォルダに、XMLファイルで作成されたコンテキストファイルを追加します。

C:\Program Files\Apache Software Foundation\Tomcat 8.5\conf\Catalina\localhost

XMLファイルを下記のように作成します。path項目にはURLアドレスに含まれる文字列を入力し、docBase項目にはGenerate Pathに指定されたパスを入力します。下記のようにpath項目を指定した場合に接続されるURLは、http://localhost:8080/Hello/...形式になります。生成するファイル名はpath項目に入力した名前と同じである必要があります。下記はHello.xmlファイルを生成する例です。

$r_title(Hello.xml)

<Context path="/Hello" docBase="E:\88_TEST\02_BUILD\Hello"
  debug="0" prvileged="true" reloadable="true">
  <Logger className="org.apache.catalina.logger.FileLogger"
    directory="logs" prefix="localhost_log." suffix=".txt"
    timestame="true"/>
</Context>

XMLファイルは、Windows OSのメモ帳やインストールされているエディタプログラムを使用して新規で作成することができます。nexacro studioを実行した場合には、nexacro studioのメニューの[File > New > XML(.xml)]項目を選択して、ファイルを作成することができます。


コンテキストファイルは、プロジェクトごとに別々に生成したり、1つのコンテキストファイルを持って複数のプロジェクトを管理することもできます。以降の例では、プロジェクトごとにコンテキストファイルを生成することでご案内しています。

Nexacroアプリの確認

Local Web Serverではなく、他のWebサーバーもしくはWASを使用する場合には、Web Serverを設定する必要があります。メニューの[Tools>Options>Project>Launch>Web Server]項目にURLを設定すると、後に実行する際に該当パスに基づいて実行されます。

トレイから"Exit"項目を選択すると、Tomcatサービスが終了されます。