モジュールプロジェクトの作成および配布

モジュールを作成する基本プロセスは簡単です。新しいプロジェクトを生成して画面を構成し、Deploy段階で配布できるファイルとして生成します。より具体的なモジュールを作成するためには、機能を追加して、様々な設定を調整する必要があります。本章では、モジュールを作成する基本的な段階を簡単に説明します。

Composite ComponentはForm上に基本コンポーネントを配置する形で画面を構成しますが、その他のオブジェクトはスクリプトですべての機能を作成する必要があります。本章では、モジュールプロジェクトを作成して配布する過程を理解しやすいように、Composite Componentを例題としました。

プロジェクト/オブジェクトの作成

一つのプロジェクトは一つ以上のオブジェクトを持つことができます。例えば、Chartモジュール・プロジェクトの中には、Line Chart、Bar Chartなど、様々なオブジェクト(コンポーネント)を含めることができます。プロジェクトの中には一つ以上のオブジェクトを持つ必要があるので、最初にプロジェクトを作成する際にオブジェクトも一緒に作成します。

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nexacroモジュール・デベロッパーを実行します。

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メニューから[File > New > Project]を選択すると、プロジェクト作成ウィザードが始まります。

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Moduleリストから「Composite Component」項目を選択します。

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Project Nameを入力し、[Next]ボタンをクリックします。

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オブジェクトID値を入力し、[Finish]ボタンをクリックします。

オブジェクトIDはモジュール配布時にコンポーネント名で使用するので、作成したいコンポーネントの特徴が含まれた方がいいです。例題では2つのCalendarコンポーネントを並べて配置したコンポーネントを作成します。

オブジェクトIDを入力すると、Project Preview領域に生成するプロジェクト構造を事前に示します。

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プロジェクトが生成され、生成したオブジェクトの画面を配置できるデザイン編集画面が表示されます。

コンポジット・コンポーネントの画面構成

ユーザーがモジュールをインストールしてコンポーネントを画面に配置した際に表示される見た目を設定します。

例題では、2つのCalendarコンポーネントを並べて配置します。そして、Calendarコンポーネントのtypeプロパティ値を「monthonly」に指定して、ユーザがコンポーネントを配置したとき、すぐに日付を選択できるようにします。

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Project Explorerで対象オブジェクトの下にあるxcdlファイルを選択します。

プロジェクトを初めて作成した場合には、プロジェクトを生成すると、xcdlファイルが開かれた状態で表示されます。

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ツールバーからCalendarコンポーネントを選択し、画面に配置します。

画面を配置して調整する作業はnexacro studioで画面デザイン作業と同じです。

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Calendarコンポーネントをもう1つ配置し、typeプロパティ値を「monthonly」に設定します。各コンポーネントのサイズも適当なサイズに調整します。

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Formのサイズは、配置したコンポーネントのサイズに合わせて調整します。

オブジェクト作成時に指定したDefault Sizeを修正するので、サイズ変更時に警告ウィンドウが表示されます。Default Sizeは、ユーザがコンポーネントを選択し、画面に配置される際に基本的に設定されるサイズです。

Formのサイズは、コンポーネントの用途によって異なります。例題では2つのCalendarコンポーネントのサイズにぴったりと合うように設定しました。

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メニューの[Generate > QuickView]を選択し、生成したコンポーネントが正しく表示されるか確認します。

エミュレータでは追加された機能を確認する機能を提供しますが、今回の例題では追加機能は作成していませんので、コンポジット・コンポーネントが表示される様子だけ確認します。

モジュール・インストールファイルの作成

作成されたプロジェクトはモジュールファイル化して各ユーザ(開発者)に配布することができます。

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メニューの[Deploy > Module Package]を選択し、デプロイウィザードを実行します。

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Deploy Pathを希望するパスに修正し、Version情報を設定します。

Options項目はDeploy時に設定するか、メニュー[Tools > Options > Project > Deploy]のオプション より予め設定することができます。詳細についてはオプションの設定 項目をご参照ください。

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「Next」ボタンをクリックすると、JSONファイルを編集することができます。

JSON編集段階が必要でない場合は、前の段階で「Next」ボタンをクリックせずに「Deploy」ボタンをクリックできます。

scriptsfilter項目では、モジュールのインストールした後にアプリ配布する際に配布対象のOSごとに配布有無を設定することができます。例えば、「TEST」というスクリプトをOSごとに該当するファイルのみ配布したい場合には、下記のようにscriptsfilter項目を設定します。

"scriptsfilter":[
	{name: "SIMPLE_MODULE_PROJECT/TEST_NRE.js", target:"NRE"},
	{name: "SIMPLE_MODULE_PROJECT/TEST_WRE.js", target:"WRE, iOS_NRE"}
]

targetプロパティ値で設定できる項目は、下記の通りです。

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[Deploy]ボタンをクリックして、xmodule拡張子でファイルを生成します。

青色のリンクをクリックして、該当フォルダを開きます。

モジュールをインストールして画面にコンポーネントを配置

nexacro studioでプロジェクトを開き、配布されたモジュールファイルを設置した後、コンポーネントを画面に配置します。

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nexacro studioを実行します。

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新しいプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを実行します。

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メニュー[File > Install Module]を選択し、インストール・モジュールのウィザードを実行します。

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Install Typeは「Module Package」を選択し、[Next]ボタンをクリックします。

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nexacroモジュール・デベロッパーで作成したxmoduleファイルを選択し、[Next]ボタンをクリックします。

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インストールするコンポーネント名を確認し、[Next]ボタンをクリックします。

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xcss、画像に関する設定はチェックせずに、[Install] ボタンをクリックします。

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インストールが完了すると、現在のプロジェクトをリロードします。

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コンポーネントを配置したいForm画面を開きます。

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ツールバーからアイコンを選択し、画面に配置します。

モジュール・プロジェクトの共有

モジュール・プロジェクトを生成したフォルダ全体を圧縮ファイルにして共有することができます。